NHK「マイケル・サンデル、究極の選択 」、 ビンラディン殺害に正義はあるか?

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9月23日のNHK「マイケル・サンデル、究極の選択 / ビンラディン殺害に正義
はあるか
」を見ました。

白熱教室』として人気のある、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の講義

これまで2,3回NHK教育で『白熱教室』の放送を見ましたが、評判ほどの議論の
キレが感じられず、テーマへの突っ込みも中途半端な感じがして、期待ハズレな印象
がありました。

しかし、今回の番組はテーマが面白く、議論も分かりやすそうなので、見てみました。


講義のテーマは3つに分かれていました。

①オバマ大統領のビンラディン殺害に正義はあるか?
②タリバンに通じている可能性のある非武装の民間人を殺害するのは許されるか?
③テロの脅威を回避するため、全く非のない民間人を殺害することは許されるか?

このテーマについて、ボストン(米)、上海、東京の3都市の学生各8人が、サンデル
教授と共に議論をしていきました。


①< オバマ大統領のビンラディン殺害に正義はあるか?

ビンラディン殺害は正当であると答えたのは、
ボストン:4人、上海:5人、東京:1人でした。

まず不当であると答えた学生の理由は、
・司法手続きを経ない行為は不当だ
・米の報復行為は、テロの理屈と同じ理由で正義が実現されたことになり問題だ
・殺害することで、ビンラディンを殉教者に祀り上げることになる
というものが主なものでした。

正当だとした理由は、
・テロの現実面の危険性から正当化される
・刑罰は犯罪者の更生が主目的だという前提で、ビンラディンには更生を望めないから
・ビンラディンは例外的な存在で、もはや戦争の理論の問題。一般刑法の埒外にある
というものが主でした。

サンデル教授は、”この問いは戦争の理論か、一般刑法の理論の問題か”という
論点だとまとめたようでした。


②< タリバンに通じている可能性のある非武装の民間人を殺害するのは許されるか?>

これは具体的には、”アフガニスタンで米海兵隊の部隊が偵察中に、ヤギ飼いの村人達を発見し、
自分たちの存在がタリバンに漏れることを恐れ捕獲。自分達の身を守るために村人を
殺害することは許されるか?”という問いでした。

この村人は武器は持っておらず、タリバンのスパイであるかも不明。海兵隊は、タリバン
のスパイを発見した場合は殺害せよ(見逃すな)という命令を受けていた、という前提
があります。

[許される]とした学生は、
ボストン:0人、上海:0人、東京:2人でした。

許されない(不当)だとした学生の理由は、
・村人達はスパイかどうかわからない。疑わしいだけで殺害するのは不当
・兵士たちはもし村人がスパイでなかった場合、殺害したことに道徳的に苦しむこと
になるから

などでした。

実は、この問いは実際に起こった事例であり、4人の海兵隊は村人を開放しましたが、
やがてタリバンに包囲され、3人は死亡、救援に来た援軍もヘリコプターが撃墜され、
16人の兵士が死亡しました。
生き残った兵士は、大勢の仲間が死んだことに悩み苦しみ続けています。
しかし、村人がタリバンに通報したかどうかは不明なままです。

これに対し、ボストンのある学生は、スパイかどうか不明の村人を殺害する反正義の
行為と、起こった結果とは別のことだと答えていました。


③< テロの脅威を回避するため、全く非のない民間人を殺害することは許されるか?>

テロリストに乗っ取られた旅客機が、市街地へ突っ込んで自爆テロを起こそうと、
砂漠の上空を飛行しています。その旅客機には100人の人質の民間人が乗っています。
米軍の司令官は、街の多数の命を守るために旅客機を爆破することは許されるか?

という設問でした。

[許す]と答えた学生は、
ボストン:3人、上海:6人、東京:6人、でした。ボストンは迷っている学生も数人
いたようです。

[許されない]と答えた学生は、生命の尊厳を強調し、どんな状況でも罪のない人間の
命を奪うことは許されないとしました。

[許す]と答えた学生は、
・より多数の生命を救うためには仕方がない、
・もし旅客機に核爆弾を積んでいたら、大変な事態になる
などと答えていました。

この問題では、命の数vs生命の尊厳(数に無関係)、という対立の構図が浮かびあがり
ました。

実際にドイツでは、このような場合、旅客機の攻撃を許すという法律ができたそうです
が、憲法裁判所は「人の命は尊重すべし」と、その法律を無効としたそうです。


最後に「死刑制度」についても議論されました。

< テロリストを死刑にするのは正当か?>

[正当]と答えたのは、
ボストン:2人、上海:7人、東京:4人、でした。

[正当]と答えた理由として、
・自分の命をもって償うべき犯罪というものはある
・犯罪の抑止力のため

[不当]として、
・刑罰は報復ではなく、更生のために科されるものだから
・我々は神ではない

などでした。

マイケル・サンデル教授は、今回の議論のまとめとして、3つの倫理観が提示された
としました。

・生命の数の論理(より多数の生命を救うという結果重視)
・道徳上では、生命の数は問題ではない(人間の尊厳重視)
・誰がどのような刑罰に値するか(テロリストだから死刑でよいか)

結局、今回の番組でも、サンデル教授は問題解決のための考察の過程をクローズアップ
させることに主眼を置き、議論をどの方向へも導きませんでした。

それが「白熱教室」の目的でしょうが、いささか消化不良の感がありますね。


ビンラディン殺害は、超法規的な行為でしたから、戦争状態と同じだとも言えるでしょう。
オバマ大統領としては、司令官として米国民を守らなければならなかった。

道徳的な生命の尊厳を理由にビンラディン一人の殺害を躊躇っていたら、どれほどの多数
の善良な生命が失われるか分からない。さらに大規模な多発テロで米国の存亡の危機に
さえ発展するかもしれない。

ビンラディンの命を奪うこと=米国民の命を守ること。

これを論破するのは難しいと思いますね。



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